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■ いろいろな殺菌方法
 工場で受け入れられた「生乳」には、牛乳の品質を悪くする細菌などが入っています。このため、生乳に熱を短時間加えて、細菌などを死滅させて安心して飲めるようにします。
 日本の牛乳類の殺菌方法は、以下の5つに大別されますが、それ以外の方法も一部で行われています。

加熱殺菌方法の分類
<1> 低温保持殺菌法:62〜65度・30分殺菌
<2> 高温保持殺菌法:75度以上・15分以上殺菌
<3> 高温短時間殺菌法:72度以上・15秒以上殺菌
<4> 超高温瞬間殺菌法:120〜130度・2〜3秒殺菌
<5> 超高温滅菌殺菌法:135〜150度・1〜4秒殺菌
 <1>と<2>〜<4>は殺菌方法が違い、例えば<1>と<4>では、<4>の方が1万倍も殺菌能力が高いといわれています。日本の牛乳は<4>の殺菌方法が9割以上を占めています。
 <1>〜<4>の殺菌方法では、全ての細菌などを死滅させた牛乳にはなりませんが、(人間に有害な細菌などは死滅します)冷蔵保管で一定期間は安心してお
飲みいただけるようになっています。
 <5>の場合は、100%確実に細菌などを死滅させます。この方法を採用している工場では、殺菌から牛乳パックに無菌充填するまでを、特別な機械や管理で行うようになっていて、この工場で造られる牛乳は「常温保存可能品」と表示され、未開封であれば普通の牛乳のように冷蔵保存の必要はありません。


■ 安全な殺菌方法と栄養素の変化
 牛乳の場合、殺菌温度と殺菌時間を牛乳の容器に表示するよう義務づけられています。
 牛乳の殺菌温度や時間は、生乳の鮮度を極力失わず、安心して飲用いただけるよう、乳等省令に基づいた殺菌処理が行われています。
 一方近年は、耐熱性の菌や抗生物質が効かない菌、新しい病原菌、低温でも繁殖する細菌などが次々と発見される時代です。
 このため、より安全な牛乳の提供について、乳業メーカーだけでなく、酪農家や販売業者、行政までが一緒になって安全の研究や牛乳の品質チェックなどを行っています。
 地域の保健所では、工場の立人り検査や市場に出回っている牛乳の抜取り検査も行われています。
 幼児期の子供から高齢者や病気の人も含め、全ての人間の基礎となる大切な食品、牛乳の安全性を高める努力が続けられています。
 栄養的には、低温殺菌法でも超高温殺菌法でもほとんど変わらないと考えられています。たんぱく質・カルシウムなどの一部栄養素では、加熱による物性的変化がありますが、消化吸収にはほとんど影響がないといわれています。